VMGの備忘録

徒然なることもなく、その日暮らし

未修の“いろは”(前編)

いろは歌

 いろはにほえと♪ ちり盗人!!
 るをわか探偵!

と、ドロケイをした昔が懐かしいです・・・

え?ケイドロだって??
んん?ドロジュン…たしかに、巡査かも知らんけど…(笑)

皆さんの地域では、なんて呼称だったでしょうか?

 

………、いろは歌でチーム分けしない??

……んなことないでしょ…えぇ…(笑)

 

 答案のナンバリングで、イ,ロ,ハを使われる方を稀に見かけます。

 だいたい(ⅰ)(ⅱ)で終わりますが、それさえ使い切ったらイロハになるのかなと思うところです。
 そうなったら構成がおかしそうですね。

 

【本日のお品書き】

 

はじめに

 今回は、ロースクール未修(特に弊ロー)に入学される方へ向けて書きたいと思います。

 というのも、先日、とある入学予定者の方から、未修について教えてくださいとご連絡いただきました。
 振り返りがてら、未修の1年間を書き殴ってみると、Word8枚にもなってしまったので、一部修正してここにもアップします。

 私も、入学前に諸先輩方のブログを参考にしましたので、誰かの助けになれば幸いです。

 修正点としては、TDN文字への変更と私個人の使用教材と使用感の追加です。
 未修1年次に使用した教材とその感覚を残しておいて、卒業時にどうそれが変化しているか、、「備忘録」なんでね、一応。

 はじめに断っておきますが、私は成績優秀者でもなんでもなく、およそクラスの中央値にいます。
 使用している教材を批判的に検討するもよし、完成度が足りひんお前の問題やろと見るのもよし、いろいろ踏み台にしてください。

 既修の方が読んでも面白くないと思いますが、未修の世界に興味があればどうぞ。

 

 では、未修入学予定のあなたに捧げます。

本題はまだよ

 今回は「前編」と題して、弊ローについて大まかに総論?的な話をしていきます。
 各科目については、「後編」で!

 なので、既修入学の方にも若干の有益情報はあるかもです。

 

いよいよ本題

・クラス 

 1クラス30人ほどで、だいたい毎年1割ほどが原級留置になります。

 弊ローでは、1番最初の講義で、“クラス代表”という大学事務局とのつなぎ役を数人決めます。主な役割としては、年2回大学への要望を募り、事務局との話し合いの場で意見交換をします。 

 だいたいその“クラス代表”を中心に、GW前後で飲み会を開いて打ち解けていく印象です。 

 

・設備 

自習室

 自習室は法科大学院棟の1Fと2Fに2部屋の計3つに分かれており、1人1席与えられます。 

 B1に書庫があり、予復習や自習との兼ね合いで必要な書物のだいたいが手に入ります。
 しかし、書庫へは
1Fからしか入れず、書物の持ち出しは禁止なので、2Fに自習室が割り当てられた場合はかなり不便です。コピーをするか、学部図書館から貸出するかしなければなりません…。 

 残念ながら、いわゆる予備校本のたぐいは一切置かれていません 
 日本評論社が出してる解説本はあります。

 コピー機は、B1書庫に2台あり、それぞれ年間コピー500枚,プリンター(USB)300枚できます。
 スキャン機能はついていません。 
 レジュメをUSBからプリントするので、紙派の方は前期でプリンターの600枚はなくなります。
 コピーとプリンターの量が逆だと思うのは、私だけでしょうか……。

 自習室は、キャンパスの1番北側の校舎にあります。
 多くの講義は法経本館という中央図書館の東側にある校舎を使用します。
1年次は、選択科目を除いて全て法経本館です。 

 自習室は8:30から開いてます。棟自体は8:00から開いているので、出待ちしている学生もチラホラいます。
 夜は、日付が変わる前くらいまで開いてるそうですが、棟に外からロックがかかるので、施錠時刻以降の外出は要注意です。荷物が置き去りになります。

オンラインシステム・判例検索

 利用できるオンラインシステムとして、KULINE,WestLaw,判例秘書があります。

 KULINEは、大学図書館と連携したシステムで、e-bookとして電子書籍化された本を閲覧できるため、非常に便利です。ページをめくる反応が遅いのが唯一のストレスです。 

 WestLawは、判例検索で利用できます。有斐閣のオンラインデータベースにもアクセスできるため、判例百選や重判は購入しなくても、こちらからダウンロード可能です。
 ロースクールで配布されるリンクではなく、図書館のリンクからアクセスした方が利用可能範囲が広いというナゾ仕様です。
 

 判例秘書判例検索で利用できます。こちらは、下級審裁判例まで辿りやすく、キーワードで簡単に検索できるので、論点について網羅的に判例をリサーチしたいときに便利です。 

 判例検索システムは、日本の裁判例を全てカバーしているわけではなく、いずれかにしかないものや、いずれにもないものもあります。 
 そのような場合は、書庫の紙媒体を探してみるといいかもしれません。
 1年次で、ほとんど紙にあたることはないと思います。

 

 履修科目についての授業連絡は、PandaもしくはWLJというシステムを通じて行われます。
 WLJは通知が来ないので、常に目を光らせていなければなりません。

 

・雰囲気 

 司法試験に向けた、いわゆる受験指導はロースクールとしては一切行われません。
 ですが、先生によっては、かなり突っ込んだことを聞いても対応してくださる方もおられます。
 

 後編で触れようと思いますが、ニコニコしながら徹底的に予備校論証を叩いてくださる先生もおられます。なかには嫌う先生もおられるので、見極めが重要です…。 
 あと、予備校論証や自分の答案を持っていくにしても、聞き方は大切だと実感しました。

 すこ~し前に、どなたかが、講義後に論証?かなにかを講評してもらいに、先生にそのまんま投げたところブチ切れられたみたいなツイートがプチ炎上していました(ツイートの趣旨は違うところにありそうでした)が、論点についての会話のなかで、ご自身の理解が正しいか確認なさるのがいいかと思います。

 この世界のよくわかんないしきたりを知らず、いきなり禁忌に足を突っ込まないようにしましょう(笑)

 

・自主ゼミ 

 自主ゼミを組むか組まないか、組むとして誰と組むか…かなり悩まれるかと思います。 

 私の場合は、前期の後半に定期試験の過去問を起案するゼミを1つ,後期にロープラ民法(演習本)を起案するゼミを1つしていました。 

 クラス全体を見ても、大半の人が組んでいる印象です。
 起案をするゼミや、復習して疑問点を論じ合うゼミ、予習するゼミなど用途は様々です。
  

 元も子もないですが、組む相手によって成果は大きく変わるので、自分の勉強ペースが確立されていれば、ムリに組まず、後期あたりに優秀層が判明しだしてから、その方々と組むのがいいのかなと思います。 

 なんにせよ、駄弁るだけのグループにならなければ、それでいいのではないでしょうか。
 

・講義形式  

 ロースクールでは、通称ソクラテス(ソクラティック・メソッド)と呼ばれる、双方向形式の対話型の講義が行われます。 

 指名された学生と先生が問答をしていくなかで、論点の理解を深めていく講義形式です。
 このソクラテスの重さによって、予習の重さが決まります。
 

 “先輩ノート”という、ソクラテスの答えが書いてあるいわば攻略本が存在しますが、未修1年次では不要だ(未修で入学する目的を没却する)と思います。 

 講義の出席は毎回とられます。遅刻(20分まで)2回で欠席1回扱いとなります。
 選択科目ではほとんどでありません。
 
 4回欠席すると、期末試験の受験資格がなくなります。

 ちなみに、弊ローでは、中間試験が(基本的に)ありません。

 

・成績評価 

 A+(素点85~)が5.0,A(80~84)が4.0,B(75~79)が3.0,C(70~74)が2.0,D(60~69)が1.0、F(0~59)が不合格(0.0)となります。5段階評価の平均値がGPAで進級要件に関わります。 
 学部と成績評価が若干異なるので、ご注意ください。

 弊ローでは、素点78点を分岐点といい、司法試験合格率に大きな差が生まれるポイントとなります。
 2年次に既修と合流したときに指標の1つとなると思います。
 

 GPAが2.0を下回ると、原級留置が確定します
 また、
2.0以上2.5未満でも、1月に行われる共通到達度確認試験の結果、上三法の合計で全国平均を上回っている必要があります。この全国平均を下回ると、上三法の教授陣からの口頭試問を受け、それに合格することが進級要件となります。
 2.5以上あれば無条件に進級です。 

 

つづく

 「前編」いかがだったでしょうか。じきに「後編」もアップします。

 そういえば先日、上述の進級要件について勘違いをしていて、クラスメイトから総ツッコミを受けました(笑)
 2.5未満って、結構厳しくないですか…⁉もっと低いと思ってました(-_-;)

 口頭試問は、受けさえすればほとんど落とされる人はいないと噂で聞きましたが、どうなのでしょうか…。