VMGの備忘録

徒然なることもなく、その日暮らし

6月の備忘録(前編)

夏至

 湿度の高い日中に、寝苦しい夜…1番過ごしにくい時期がきましたね。
 例年より1週間ほど早く、5月末に梅雨入り宣言がされてから早1ヶ月ですが、これといった雨にも見舞われることなく、今のところ梅雨らしい梅雨を感じておりません。
 沖縄,奄美では早くも梅雨明けが宣言され、いよいよ夏本番です。

 みなさんは、夏の訪れをなにで感じるでしょうか?
 梅雨明け,1学期期末試験,セミの鳴き声,夏の甲子園,海開き…いろいろありますね!
 私は、夏至がくると夏を感じるようになります。

 夏至は、簡単に言うと、1年で最も昼間の時間が長い日のことです。今年は、21日が夏至でした。
 夏至を英語でいうと……そう、“midsummer”。夏ど真ん中!!って感じですね。
 これ、今の暦だとめっちゃ違和感…

 そんな夏至にちなみ、「ミッドサマー」(ディレクターズカット版)が、21日限定で全国50館にて公開されました。
 毎年夏至になると、つい観てしまうのですが、今年は気合入れて映画館で観てきました。

 約30分追加されたディレクターズカット版では、本編にない“水の儀式”などが追加されており、とある女の子についてナゾが解けました。これから「ミッドサマー」を観ようという方には、割と話の筋がスッキリしている、ディレクターズカット版がオススメです。

 簡単な物語設定としては、アメリカの大学院生5人組が論文を書くため、北欧の小さな村で行われる祝祭に向かいます。
 そこで行われる奇妙な宗教的儀礼。次々に起こる非日常的な文化が、彼らを囲みます。果たして、彼らの運命は…。

 

【本日のお品書き】

 

人権の基礎理論

 さてさて、今月の講義進捗ですが、人権が順調でしたね。

 先月は、「無限薬事法編」(アニメ見たことないのでニュアンス違っていたら申し訳ない...)が大展開され、期末試験も危ぶまれる進捗度でした。ですが、判例の読み方や3段階審査の枠組みを学ぶうえではとても有意義な講義だったと思います。

 とはいえ、6月,7月で精神的自由を仕上げなければならず、なかなかにハードスケジュールです。
 今月は、表現の自由(21条)を中心に、思想良心の自由(19条)と信教の自由(20条)の途中まで。次回来月からは、政教分離に入っていきます。

 「備忘録」なので、まとめを少し。
 といっても、(講義で手厚かった)最重要判例ペタペタするだけ。見返して、判例規範,審査基準がスラスラいえなかったら要復習!!

表現の自由

・事前規制(検閲含む):原則禁止(検閲 絶対禁止)

 北方ジャーナル事件(最判S61.6.11)
 札幌税関事件(最判S59.12.12)
 第一次家永教科書事件(最判H5.3.16)

・漠然性故に無効の法理

 徳島公安条例事件(最判S50.9.10)

・過度の広汎性故に無効の法理

 広島市暴走族条例事件(最判H19.9.18)

・表現内容規制(低価値表現):定義付け衡量

 わいせつ:「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」

 せん動:「単に危険な事態を生ずる蓋然性があるというだけでは足らず、明らかな差し迫った危険の発生が具体的に予見されることが必要」

 名誉毀損

相当性の法理
公正な論評の法理

現実的悪意の法理

・表現内容中立規制(時・場所・方法の規制)

大阪市屋外広告物条例事件(最判S50.5.29)

大分市屋外広告物条例事件(最判S62.3.3)

吉祥寺駅構内ビラ配布事件(最判S59.12.18)

防衛庁立川宿舎ビラ投函事件(最判H20.4.11)

・集会の自由(集団行進は「動く集会」

泉佐野市民会館事件(最判H7.3.7)

集会の自由⇒利益考慮⇒二重の基準論⇒明白かつ現在の危険&合憲限定解釈⇒敵意ある聴衆の法理

思想良心の自由

謝罪広告事件(最判S31.7.4)

麹町中学内心書事件(最判S63.7.15)*1

※まだまだ重要判例あるけど、講義でほぼスルーだった。

余談:なんで、国家起立斉唱事件ピアノ伴奏拒否事件を来年にまわすのだろうか…
講義でやらなかったからイイではなく、自分でしっかりやろう。ローってそうゆうとこよな(笑)

信教の自由

加持祈祷事件(最判S38.5.15)

神戸牧会事件(神戸簡裁S50.2.20)

古都保存協力税事件(京都地判S59.3.30)

オウム真理教解散命令事件(最決H8.1.30)

エホバの証人」剣道履修拒否事件(最判H8.3.8)

日曜参観事件(東京地判S61.3.20)

 

前編のまとめ

 1本にまとめるつもりが、憲法判例ペタペタしてたら思いのほか長くなってしまったから、とりあえず前編ということで…

 信教の自由は、いつも以上に熱の入った回だった。
「宗教だったらなにしても許されるんですか?宗教儀式って昔から薬物をよく使うんですよ、大麻とかね。こんなもんを宗教を理由に許しちゃいかんでしょ!神戸牧会と加持祈祷、どんな宗教的行為をしたかしっかり区別しておいてくださいね。」

 宗教的行為・薬物と来たら、頭の中は「ミッドサマー」一色でした(笑)
 ちなみに一緒に見に行った友人も、「もぉ、それしか浮かばんかったよ~」とニッコニコでした。

 次回の備忘録は~、「物権 まさかの土下座延長戦⁉」「先生の上手な使い方」の2本です。
 次回も絶対見てくださいね~ じゃんけん、、ぽんうふふふ~

 

それではみなさん、ごきげんよう さようなら

*1:百選37