はじめに
令和8年度司法試験・環境法の答案構成を残します。
再現答案はやめときます。細かい言い回しまで”再現”できないし、あんまり書いた内容覚えていないので。
またいずれ、問題内容すら忘れた頃に解きなおします。
ざっくりの答案構成と一緒に、現場での心境などもコメントとして付しておこうと思います。
備忘録なので。
問題
令和8年度司法試験・環境法の問題を挿入しておきます。
https://www.moj.go.jp/content/001466993.pdf
こちらのpdf、p31からです。
第1問
設問1
B県知事及びC市長は、廃掃法19条1項に基づく立入検査を実施する。
・一廃:8条2項5号括弧書き「埋立容量」不適合
→変更の許可(9条1項)が必要なのに不備
→改善命令等(9条の2)
→そのための立入検査
・産廃:15条2項5号括弧書き「埋立容量」不適合
→許可の変更(15条の2の6)が必要なのに不備
→取消し等(15条の3,15条の3の2)
これだと、C市長の立入検査の根拠がない。
19条の3第1号で改善命令あるか…(書いた記憶ないが、)
本件処分場が一廃と産廃を扱っているので、それぞれ場合分けした(記憶が微かにある)。
設問2
・一廃:19条の3→19条の4(→19条の7)
・産廃:19条の5→19条の6(→19条の8)
次の設問で19条の8を使うので、ここでは19条の7,同8は検討しなかった気がする(し、検討した気もする)。
地下水がらみは、水濁法や土対法のイメージが強く、廃掃法にもあるんか!?と、かなり焦りました。
ですが、おぼろげながら浮かんできたんですよね…19条の7,同8という数字が…
なんにせよ、19条の7,同8の条文で19条の4~6をあてはめているか、単体であてはめているか、といった具合です。
設問3
小問(1)
・「緊急に支障の除去等の措置を講ずる必要がある場合」(19条の8第1項4号)で、「処分者等の資力…からみて、処分者等のみによっては、支障の除去等の措置を講ずることが困難」(19条の6第1項1号)
→「〔設問2〕の対応を採る前に、A社が破産手続開始決定」
→除去措置に支出できる資産がA社にはない
→「本件処分場からの浸出水の本件河川への流入量が増加した」
→ピンチ!!「措置を講ずべきことを命ずるいとまがない」
・「都道府県知事は、…当該支障の除去等の措置に要した費用の全部又は一部について」、「相当な範囲内のもの」と認められる限度で「当該排出事業者等に負担させることができる」(19条の8第4項)
→「E社等がA社に支払っていた処分料金は一般的な処分料金の半値以下」
→適正額の負担をさせることは「相当な範囲内」
「排出事業者等」にE社等が該当することのあてはめを丁寧にしておくべきだったと反省。
E社等は、産廃物を排出している者であるから、扱う条文も産廃のもののみでよいと考えて、19条の8を選択した。
結局のところ、19条の8第4項「相当な範囲内」についてE社等は負担しなければならないことを、処分料金の負担額が著しく安価であることから、適正額までは追加で負担させても「相当な範囲内」であることを主張すればいいと考えた。(そう伝わる日本語が書けていれば嬉しい)
小問(2)
D市が、D市の区域外にある本件処分場において、汚染防止措置を講ずる法的義務を負うことの反論
・6条の2:原則として、一廃の処理は市町村長の責任
・施行令4条9号イ・ロ,規則1条の8:定期的な確認の実施を委託市町村長に義務付け
→趣旨は、処理が完結するまで責任を持たせ、責任転嫁の防止・原因者汚染原則の現れにある。
→D市で排出した一廃の責任はD市。D市外に委託したことをもってその責任から完全に開放したのでは、責任転嫁を許すことになるから、汚染防止措置の法的責任はD市にある。
設問4
・事業者は、自己責任(11条1項)
→自ら排出した廃棄物の処理費用は自己負担
・一般は、市町村(6条の2)
→原因者負担原則の現れとして、排出した市民がその処理費用の一部を負担する。これによって、外部からの持込みによる不正防止となる。
答案用紙の余白がほとんど残っていなくて、4行程度になってしまった…
CBTで問題量を増やすなら、解答用紙ももう少し増やしてほしい。だいぶ削りながら書いたけど、さすがに足りない。
第2問
設問1
利点:自然環境の性質や特性ごとに包括的に管理することができる
弱点:所有権を基準としないため、土地所有者の財産権(憲法29条)への制約があり得る
設問2
・国立公園:自然公園法2条2号「我が国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地」
・第三種特別地域:規則9条の12第3号
法が国立公園として保護の対象とする「自然の風景」には、時の流れによって自然に形成された環境だけでなく、人類が長い年月をかけて多種多様な動植物と共生してきた産物をも含まれると解するのが、生物多様性条約の理念に適う。
→長年にわたる牧畜業の営みによって、人為的に形成、維持、管理されてきた草原Bは、まさにその土地における人類と多種多様な動植物の共生によって生じた「自然の風景」
→草原Bでの牧畜業は、「通常の農林漁業活動」に該当するため、第三種特別地域として保護
ホンマにワケわからんかった (´;ω;`)
設問3
小問(1)
・利用調整地区制度(23条):環境大臣が指定することで国定公園の維持管理や利用をする制度
・風景地保護協定(43条):行政の監督で、公園管理団体に国定公園の維持管理や利用をさせる制度
→ボトムアップで現場の実情に即した維持管理や利用が可能となり、公園管理団体が関与する手続が簡略化された
小問(2)
43条1項各号に沿う協定内容
1号 :国立公園A
2号3号:組合Cが以前していた管理方法にならった野焼き等
多年草や低牧草の侵入を排除して、さらなる侵入を防止する措置
4号 :組合Cの後継者が現れ、適切な維持管理が見込まれる状態になるまで
5号 :是正措置や協定の解除
設問4
小問(1)
「通常生ずべき損害」(64条1項):特別の犠牲
→損害の公平な分担の理念から、公共の利益のために自己の財産権に内部的制約とはいえない制約が生じた場合のこと
国の立場:特定個人であるX自身の利益のために生じたもので特別の犠牲とはいえない
・雑木林Dは国立公園の第二種特別地域
→落雷で一部消失しても自然再生を望めるから、保護すべき自然は失われていない
・貸別荘の建設
→これによる収益はXの利益
小問(2)
Xの立場:公共の利益のために、財産権の内部的制約とはいえない本質的制約を負担した
・貸別荘の利用は、Xではなく宿泊客
→Xの宿泊料による収入は、貸別荘の維持管理費用となる
→宿泊客は、貸別荘周辺の雑木林の風景や、近接する原生林エリアや草原Bの風景を享受することができる
→国立公園Aの自然風景の利用を促進する意味で、国立公園Aに訪れる多数人の利益のために、Xは財産的負担を負っている
→特別の犠牲があり、準備費用と逸失利益は「通常生ずべき損害」(64条1項)にあたる
さすがに、貸別荘の維持管理が生じていない以上、逸失利益はX個人の利益(損失)になり、特別の犠牲とはいえないか
最後は時間が足りず、かなり駆け足になったので、いいかげんな日本語になっているかも…
さいごに
難易度なんてわかりませんが、訴訟を真正面から出題せず、当事者の主張を構成させる出題だったのは、意外でした。
PFAS関連やアスベストの訴訟選択や、景観や騒音訴訟の原告適格があるかな?なんて訴訟問題を踏んでいたのですが、全くの検討違いでした(笑)
関係ない(?)ことですが、国立公園制度は2031年に100周年を迎えるそうで、造幣局で記念硬貨の発行が2年ほど前からあるようです
かわいらしい絵柄だったので、好きなのいくつか購入しようかしらと思いきや、全然かわいくない値段に驚き( ゚Д゚)
落ち着いて、自分のお財布とにらめっこすることとなりました
それではみなさん ごきげんよう、さようなら